National Boardを受けて
2004.06.17
カイロプラクティックが 1895 年にアメリカで生まれて以来,何回も法が改定され現在では代替医療の分野では大きな業界に成長しています。
もちろんアメリカでは保険適応であり、日本の医療事務同様、 CA ( Chiropractic Assistant )という職業も存在します。
カイロプラクティックアシスタントとは 主にレセプトや受付業務を行います。
さてカイロプラクターとして開業するには各州により法律が異なりますが、まずは National Board Exam の Part 1 〜 3 の筆記試験と、 Part 4 の実技試験を行い、全て合格すると今度は自分が働きたい州の試験があります。
州によっては 1 〜 4 の試験をパスすればそのまま開業できる所もありますが、大抵は州試験が課せられます。
また理学療法士(PT)の資格も必要である所があり、カイロプラクターの試験と一緒に理学療法士、鍼灸師の枠があります。
現在の日本では資格試験制度はなく、特に学位がなくても無資格で開業できます。
もしアメリカの Board 試験が受けたいという場合は、現在法制化されている国に行って受けることが可能です。
アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、デンマーク、オーストラリア、南アフリカ共和国などで試験会場があるため、それらの試験会場を選んで受けることができます。
アメリカの Board 試験を持っていると、アメリカ以外の国で働く場合も一つの資格として加味されます。
後はその国の試験と言語を話すことができるか、という事になりますが。。。
現在ヨーロッパではカイロプラクターの人数が不足しているらしく( WCCS2005 より)、語学が何とかなればヨーロッパで働く事も可能だと思います。
現に新御茶ノ水外来センターの東堂院長のお兄さんはスロベニアにて治療院を立ち上げ、同国での法制化に尽力されました。
さて、今回はその第一ステップである Part 1 を受験してきました。
Part 1 は全てが基礎医学の科目です。
脊柱解剖学(発生学含む)、一般解剖学、生理学、生化学、病理学、微生物学/公衆衛生の6つのテストを受験しました。
学生の頃、はるか昔(?)に勉強した科目がほとんどだった為、もう一度全ての科目を勉強しなおしました。
ロサンゼルスでは地元の学生と一緒にセミナーを受けて試験に臨みました。
無事に Part 1 は無事に合格しましたが、まだまだ道のりは長いです。。。
特に「アメリカで働きたい!」という事はないので、長期プランでいけたら良いなぁと考えています。
やはり私たちの母校が行ってきた教育の質はしっかりとしているんだな、と改めて実感しました。
(成瀬弘絵)